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天上の剣客/東漢光武帝記・人物分析&設定1 郭聖通

 郭聖通とその廃后問題は光武帝の物語の重大な謎である。いわゆる寵姫同士の対立とは全く異なるからだ。
 まず郭聖通と陰麗華に対立がなかった。二人の生んだ子どもたちがとても仲が良く、また二人の家族も仲が良かったのだ。二人の寵愛期間もほぼ重複している。また廃后しながらも劉秀は郭聖通に未練があるようで、その待遇に非常に気を使っている。廃后したことをとても残念がっていたことがあきらかで、できれば廃后などしたくなかったのだ。また郭聖通が劉秀に怒っていたことは記録されていても、劉秀が郭聖通に怒ったことは記録されていない。
 廃后の理由には、子どもの教育の問題が挙げられており、郭聖通は子どもを育てることにどうも適性がなかったらしい。
 郭聖通による意図的な退位ということを一つ考えているが、それとは別に、あくまでも劉秀の意志として考えるなら、郭聖通は重度の抑鬱状態もしくは病気にあり、公務に問題があったという考え方もありかもしれない。皇后というのは家庭の母親というよりは、国家の重要な大臣である。日本の天皇家での皇太子妃のノイローゼ報道などを考えても理解できよう。退位の目的を静養と考えると、その後、劉秀が郭聖通に対してずっと申し訳ない気持ちを抱いてことも理解できるし、郭聖通の短命さとも整合する。
 小説としては郭聖通と陰麗華を対称的に描くと面白い。
 郭聖通と陰麗華。まず名前が対称的だ。聖に通じるという、特別な意味と使命を持った名前に対し、麗華はただ美しさを示す。これはまず家庭の方針の違いにもとづく。陰麗華の家庭は資産家であるが地方の豪族であり、大きな野望とは関係がなかった。ただ美しく育って、いい人に嫁いで欲しいぐらいの期待のみであるということだ。そして皇后になってからも全く生活も態度も変えず、ある意味小市民的な生き方を変えなかった。陰麗華の伝記には、子の明帝が母の化粧道具を見て涙するシーンがある。陰麗華を象徴するのは、こうしたいかにも女性的な幸福に結びつくものなのである。
 対して、郭聖通は明らかに何らかの大物、聖と呼ぶに値する人物に嫁ぐことを前提としている。郭聖通は劉秀よりも早く亡くなっており、確率的に考えると劉秀よりは少し年下、陰麗華よりはかなり年上である。おそらく結婚相手を選んでいて、当時の婚期よりもかなり遅めになっていたように思われる。
 聖なる人物と結ばれることを意識していたのだから、それに相応しい教育を受けていただろう。郭聖通の母親は王族であり優れた人物として知られていたが、それは娘も同様だったと思われる。
 郭聖通をただ教養を持った人物と描くだけでなく、博覧強記の知略優れた人物として描くと面白い。もともと光武帝物語には軍師格の人物が欠如しているのでそれを埋めることもできる。
 劉秀との関係も、郭聖通が劉揚と劉秀の同盟を作るために積極的に動いたと考える。そして、劉秀と結ばれてからは、河北の豪族の詳細な情報を提供し、さらに地理天文に通じ、さまざまな助言をなす。劉秀と郭聖通の仲の良さを考えると、何らかの魅力を提示するべきだが、そこを知略において尊敬に値する人物とすることにしたい。
 こうした知謀の女性を描いてみたいのだが、歴史の人物を調べると知謀の女性というのはほとんど記録がない。歴史上の有名な女性とは、女性らしからぬ果断さで有名になったか、あるいは母として妻として男に尽くしたことで有名なった人ばかりなのだ。女性軍師、女性参謀というのがいない。
 その例外としてクリミアの天使、フローレンス・ナイチンゲールがいる。最近伝記を読んだのだが、これがとても面白い。病身のためベッドの上から男どもを動かす策士なのである。そしてその圧倒的知識と統計学に通じた計算の高さは抜群である。
 ナイチンゲールは召命意識があり、神に仕えるという考えのために自らの知略と知識を駆使した。ある種の天命を受けた存在と自らを任じていた。郭聖通の"聖に通じる"という意識とも共通性があるように思う。
 違いはナイティンゲールは結婚しなかったこと。しかし伝記を読むとナイティンゲールは英雄的な人物、特に戦場の勇士を好んでいるので、そういう人に出会うことがあれば可能性がないとは言えなかったようだ。
 郭聖通のモデル人物としてナイティンゲールを設定する。圧倒的な知識量と計量的な思考法で、裏から助言を出し続ける。穏やかな話し方と適度なユーモア感を持ち、何があっても冷静で上品、だが実は裏側ではかなり口が悪かったりする。
 問題はやはり廃后問題で、理由設定が難しい。考えていること。聖に通じるということが、皇帝の妻たる皇后になることと思っていたが、実はそうではなく、聖に通じるというのは全く別の意味であることが判明することにしたい。それはナイティンゲールが看護と衛生の改革に生涯をかけたような、何か別の高度な目的が欲しい。そしてそのために行動するには、皇后であることが障害になるようなこと、これを現在捜索中。

 宮殿を出る必要がある仕事。実地のフィールドワークが必要な仕事を考えたい。医学はパスする。耿弇と重複するので。
 個人で行動する必要があること。組織化する仕事では記録が残ってしまい、リアリティがなくなる。
 自身の知識と知能を生かせる仕事。
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