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天上の剣客/東漢光武帝記・人物分析&設定6 禹

 光武帝にまつわる人物で最も謎なのは禹であると思う。
 劉秀は確かに驚くべき人物であるけども、十分に理解可能だ。その性格は家族に愛されていたことの現れだし、能力はその身体的な健康さと教育環境により説明できる。
 実際、劉秀のような人物はたくさんいると思う。今の日本を探しても見つかるだろう。劉秀が特殊なのはそれが支配者という地位へと導かれたことであり、個人としての特殊さではない。
 だが説明が難しい人物がある。それが禹だ。
 禹はわずか24歳にして国家最高位たる大臣となり、百万の大軍を率いて遠征するという驚くべき人物である。そしてその凄さは人を見抜くということ。
 呉漢、寇恂、賈復、銚期と、光武帝陣営の中核人物を抜擢したのはわずか24歳の禹なのである。選ばれた人たちは、みな禹より10~20ぐらい年上である。もちろん全員がその任に相応しい能力を発揮した。
 こういう人物は歴史上に存在しない。人物を見抜く達人は、必ず年齢の高く経験豊かな人物である。荀や山濤なども一定の年齢に達している。
 まさに歴史的にも真に希有な存在であるのは禹なのである。
 小説である人物を描くとは、その視点から見た世界に整合性がなければならない。禹についても、なぜ禹は人間が理解できるのか、理由がなければならない。
 すると禹に求められるのは何か?
 一つは観察力。酒の席などで語り合う中で相手の人物像を見抜くには、その一挙手一投足に目を配り、その意味を読み取らねばならない。それを正確に覚えて比較する記憶力と観察力が必要だ。
 二つは経験。これがネックになっている。若すぎる禹に経験を与えなければならない。どんなに賢くて観察力がよくても、対照するデータがなくては判断のしようがないのだ。たくさんの人物と知り合い、観察する機会を禹に与えて描かなくてはならないのだ。
 そこで考えているのが探偵的役割を与えること。名探偵こそは多様な人物を研究し、観察する存在である。それでときどき古典的小説であるシャーロック・ホームズを読んでいたりする。
 ホームズの持っていたと思われる写真記憶のような直観像を禹も持っていたと考えると面白いし、さまざまな事件に巻き込まれることで人物を知る経験ができる。
 ただホームズは論理機械のイメージで描かれているが、禹はどちらかというと情熱的で情緒豊かなタイプなので、そのあたりをどうするか。年齢も十代での活動ということになる。長安の学生探偵というわけ。
 年齢的な若さから来る失敗は、劉秀が助けてくれると設定し、天上の剣客、長安編は、禹視点で描く。新王朝末期は、殺人事件も頻発し、オカルト事件も数多い、腐敗した平和の時代である。ここに名探偵禹と実は剣客な劉秀、プラス許婚の美少女陰麗華の活躍で描く。
 ……どう見てもラノベだな。
 長安編の基本構想としては、ほとんど死人が出ない話にして、誰もが安心して楽しめるものがよい。探偵小説の基本は謎解きであり、探偵自身は常に第三者として安全圏にいるのが基本だからね。戦乱の南陽編では、凄まじいペースで人が死んでいくので、できるだけ対称的にしたいところだ。
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